アローサル・テクノロジー 株式会社 佐藤拓哉

Guest Profile

アローサル・テクノロジー株式会社×FunLife株式会社

アローサル・テクノロジー株式会社:佐藤拓哉社長×FunLife株式会社:田巻富士夫社長、黄木桐吾COO

特集AIの正しい価値を提供し 健康増進から生産性向上へ 正のスパイラルをサポートする

1.――まずは両社の事業概要を教えてください。

佐藤 アローサル・テクノロジーは2013年に設立し、「テクノロジー×エンターテインメント」というコンセプトでWEBシステム開発、アプリ開発を行なうシステムインテグレーション企業として展開してきました。15年より、これからの中心はAI(人工知能)だと決め、AI技術を用いたサービス企画、導入支援に特化した事業展開をしています。テクノロジーの追求は「未来を予測」し、エンターテインメントの追求は、「人の理解」につながると信じています。

田巻 FunLifeは16年の設立で、AR技術とモーションセンシング技術を組み合わせた史上初の革新的なスポーツトレーニングソリューションを提供しています。AR(拡張現実)のミラー型の製品「ARC (アーク)ミラー」というデバイスを使い、フィットネスジムでインストラクターの指導を受けるのと同じことを、自分ひとりで気軽にできるというものです。簡単に説明すると、ユーザーが等身大の鏡の前で体を動かすと、鏡にお手本となるアスリートやインストラクターの動きが映し出され、自分の姿と重ね合せてフォームをセルフチェックできます。同時に鏡の中に内蔵されたセンサーがユーザーの姿勢や動きをリアルタイムに検知、解析し、お手本のデータと比較して修正ポイントをリアルタイムに的確にフィードバックしてくれます。

2.――どういう経緯で共同プロジェクトを立ち上げられたのですか。

佐藤 当社はAIやシステムの導入で多くの企業と関わっていますが、FunLifeさんは以前からとてもぶっ飛んでいるなと感じていました。個性的で華があって、何か一緒にやりたいなとずっと思っていたんです。そんななかで、たまたまあるヘルスケア領域で無人のトレーニングジムをつくるプロジェクトで知り合い、話をする中で意気投合し、共同で新たな事業を展開することになりました。当社もヘルスケア分野には興味があり、社員の健康増進に力を入れている企業にARCミラーを普及させていこうと共同プロジェクトを立ち上げました。

田巻 本当に同じタイミングで同じことを考えていたので、話はすんなり進みましたね。ARCミラーはもともとトレーニングジムやフィットネススタジオを対象に開発しましたが、その一方で汎用的なパッケージを、いわゆる健康企業にサービスを提供していきたいと思っていました。それで今回のご縁があって。

久保田 我われのべースにある企業理念が同じ方向性だったことも大きいです。AIは人を助けてくれるものだという思想を持っています。FunLifeさんの思想もシステムやAIと協力することで人がもっと豊かになる、輝ける、人生を楽しめるというまさに〝FunLife〟な哲学の部分がすごく共鳴するところでした。

佐藤 トレーニングは続けるのが難しく意識付けが必要ですが、ARCミラーはゲーム感覚でエンターテインメントとして楽しみながら、健康につなげることができるという点に大きな可能性があると感じています。

田巻 デジタルの強みというのはそういうところで、ゲーミフィケーションによって遊んでいるうちに、気づいたら運動をしている、健康にプラスになっているというのは弊社としてもプロデュースしていきたい大きなテーマの一つです。たとえば「テトリス」を体の動きで操作(スクワットで回転など)してプレイできたら、楽しいし運動になりますよね。そういう工夫をすることで、遊び感覚で体を動かしたい人から、本格的にトレーニングしたい人までどんなニーズにも対応できます。

黄木 たとえば剣道や柔道、ダンスなど何でもいいのですが、初めてだけどトライしてみたいスポーツに、ARCミラーを使うことで簡単に挑戦できます。一般企業向けのサービスとしては、まずは気軽に体を動かしたり、スポーツを楽しむところからスタートしようと考えています。ビジネスパーソンは勤務中ずっと集中しているわけではありません。息抜きにタバコを吸ったり、トイレでスマホをいじったり、コンビニにおやつを買いに行ったりしています。そうした行動を我われのサービスに置き換えてもらう。ちょっとした息抜きというなんとなくネガティブな行動が、運動というポジティブな行動に変わるので、マイナスからプラスへ大きく作用します。体がリフレッシュして仕事の効率も上がることが期待できます。

3.――プロジェクトの進捗状況、今後の展開についてお聞かせください。

田巻 すでにいくつかの会社に試験導入したいというお話をいただいています。今年の年末年始をメドにテスト導入させてもらい、オフィスという環境下でどういう反応、効果があるかを検証していく予定です。
 そして、そういうデータをとって解析するのはアローサルさんの得意分野なので、ARCミラーを導入した会社に対して、AIはこういう使い方ができるとか、こんな力があるんだということを示すためのショーケースの場としてもすごく有効ではないかという話をしています。

久保田 当社にはAIに関する相談や導入の話が多いのですが、理解が乏しい。単にAIブームだからとか、他社もやっているからウチもと。ですからAIとはどういうものなのかを知ってもらうための体感できる独自のコンテンツを開発しており、それも一緒につくろうとすり合せをしています。AIの入り口を一緒に広げていけたらと思っています。

佐藤 当社としてはARCミラーの導入企業に対し、さらに踏み込んでAIに関する顧問やアドバイザーとしてかかわっていきたいと考えています。その時に心がけているのは、ただモノを売るのではなく、結果につながる導入支援をすることです。大手企業でもAIやシステムを入れたあと、うまく運用に乗らず失敗するケースがあります。我われはクライアントの業務や事業をしっかりと理解した上で導入することに強いこだわりを持っています。

久保田 よくあるのは、AIを導入したものの、半年後、1年後にトラブルが発生するというようなケース。AIが何も仕事をしてくれないと。それはAIの問題ではなく、社内の体制が整わないまま導入したための失敗です。そういうことが見込める場合は、依頼されてもAI導入を断るケースも多いです。

黄木 メーカーとしての立ち位置としては、導入後の運用面をきちっと考えないといけない。そのためにどういうデータを取ることが大事なのか、どういうセンサーを搭載し、どんなサービスを提供するのか等、開発前に明確化することが大事になります。

久保田 その点でこのプロジェクトは目先の利益よりも正しい価値提供をしていけることを重視しています。健康企業を目指してさまざまな取り組みをしているけれど、あまり機能していないという話をよく聞きます。本来は社員が健康になり、それが生産性向上につながり企業にも還元されるはず。ARCミラーはそういうことを本当に求めている企業に届けられるようにしたいですね。

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