うちだまさみの本音でトーク!! IPO社長訪問

うちだまさみの本音でトーク!! IPO社長訪問

Guest Profile

蜂谷 二郎(はちや・じろう)

株式会社フェイスネットワーク 代表取締役社長

業 種:不動産業/建設業/一級建築士事務所
    宅地建物取引業/特定建設業
設 立:2001年10月
所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-2-1 FaithBldg.
URL  :http://faithnetwork.co.jp/

インタビュー5年、10年経っても価値の下がらない物件でお客様100人100様の生き方をサポートする

1.提案物件は住みたい街、地価の下がりにくいエリア

フェイスネットワークは、土地の仕入れから設計、施工、賃貸募集、物件管理、物件売却など、新築一棟マンション投資に関わるすべてを一括して管理するワンストップサービスを提案している会社だ。物件のほとんどを、住みたい街として人気があり、なおかつ土地価格が下がりにくい世田谷区・目黒区・渋谷区中心に絞っているのも特徴だ。

創業者である蜂谷二郎氏が不動産事業と関わるようになったのは、金融機関に入行した1988年からだ。時はバブル真っ盛り。土地の価格は急上昇し、預金金利も9%超。1100万円を定期預金に預ければ、一年後に100万円の利息がもらえたという時代だ。もちろん給与水準も高く、新入社員だった蜂谷氏が手にしたボーナスはなんと9.3ヵ月分、家族は公務員のような安定した職業につけたと喜んだという。

しかし、いい時代はそう長くは続かない。1990年代に入り、バブルが崩壊。入行からたった5年で、顧客企業から「おたくの銀行は大丈夫かい?」と心配されるようになっていた。

実際、働く環境は大きく変化した。入行して3、4年頃までは、お客様と一緒にさまざまなプロジェクトに携わり、近くで応援することができたが、バブル崩壊後は、他行も融資できるような人や企業にしか融資しなくなり、少しでもリスクがある案件は一切承認されなくなった。「金融機関は地域密着型ですから、地元企業の占有率が高いんですね。私が営業に回り始めたときに担当を任されたのは、なんと500社。その500社に一カ月に一度は訪問する必要がありましたから、一日に50件近く訪問したこともありました。さまざまな業種のお客様から業界動向を教えてもらったり、勉強もさせてもらっていましたから、景気が悪くなって、限られたお客様としか取引ができないとなると、このままここにいる意味があるのかとずいぶん悩みました」

当時の自分を蜂谷氏は「ちょっと変わった営業マンだった」と振り返る。なぜなら、お客様のプロジェクトに進んで入り込んでいく営業マンだったからだ。例えば、土地選びや設計はもちろん、物件を建築している最中に現場で行なわれる定例会議にも出席。物件に関わるすべての過程を見ていくなかで、自分ができる最良の提案を考えながらサポートしていたそうだ、もし、サポートできないケースがあれば、他の金融機関を紹介したりと、最後まで見放すことはなかった。もちろん、蜂谷氏の周辺で同じことをしていた営業マンは皆無だったという。

2.金融機関勤務時代のネットワークを生かし起業

「このままここにいたら、お客様の希望すら閉ざすことになってしまう。誰にでもできる仕事なら、私でなくてもいいのではないか」

お客様との距離感が近く、他の営業マンとは違う仕事をしてきた蜂谷氏がそう思うのは当然だ。もともと「30歳までに自分の生き方を見つけよう」と思っていたこともあり、蜂谷氏は31 歳で金融機関を退職。32歳の誕生日に、現フェイスネットワークの前身となる、有限会社フェイスネットワークを立ち上げた。

バブル崩壊後の厳しさを身をもって知ってはいたものの、「金融機関勤務時代、不動産会社だけでも150社以上の企業と付き合いがありました。その付き合いの中で、お客様と金融や不動産、ファイナンスをつなぐ仕事をしてきて、どうすれば安定的な家賃収入が得られるかというノウハウはわかっていました。加えて、私と同じような提案ができる人がいないことも知っていましたから、不安なく起業できたと思います」と話す。

蜂谷氏の確信通り、蜂谷氏の経験を通じた提案を必要としている人は数多く、創業から7年は宣伝もまったくせずに、紹介だけでビジネスが成り立っていた。

「お客様の生活がよりよいものになる提案さえできれば、Win - Winの関係になることができます。その物件に住んでいる方も喜んでくださればさらにWin - Win - Winの関係が築ける。不動産投資を考える方は、いまの利回り、いまの相場価格、いまの建物と『いま』しか考えておられませんが、本来は、30年住人が入り続ける物件でなくてはダメなんです。だからこそ5年、10年経ったときに価値の下がらない物件を持つ必要があるのです。だから当社は、『私が買いたい』と思う物件しか手掛けないんですよ」(笑)

そう話す蜂谷氏は、都内でも人気とされる地区の物件だけに絞り、お客様に提案している。これまで相当な物件数を見てきたからこそできる妥協しない物件選びが、現在も変わらずフェイスネットワークのビジネスの根幹となっている。

3.新ブランドとして「GrandStory」を立ち上げ

そんな同社が上場を決意したのは、2014年11月。創業からすでに13年が経過していた。お客様の「もう少し早く出会いたかった」の声をきっかけに、「もっともっと多くの方に知ってほしい」と思うようになったことが大きいが、規律や規程、規約などの内部統制を整え、「蜂谷二郎カンパニーから一企業へと脱皮したい」という気持ちも強かった。

2018年3月16日東京証券取引所マザーズ市場へ上場。「上場直後から、金融機関が積極的に営業してくるようになりました。各金融機関と付き合うことは、お客様の選択肢が増えることになりますから、われわれとしては大歓迎です。お客様が100人いたら100通りの生き方がある。それぞれに対応していくためのサポート力にさらに磨きをかけていきたいですね」

昨年(17年)、お客様の夢を実現するためのブランド「GrandStory 」を立ち上げた。こんな夢を叶えたい、こんな暮らしをしてみたいといった夢に応えるため、住居やオフィス、レンタルスペースなどを提供。いずれの物件も、スタイルに適した設備・環境を持っていて、やりたいことにトライする人たち、自分らしい暮らしを追求する人たちが集う場所にしたいという。「お客様と会うのはいまでも大好きです。黄色や青色などお客様色にこれからもどんどん染まっていける自分でいたい」

上場によって知名度を上げたフェイスネットワークが、不動産投資を考える多くの人にとって最初に出会う会社になるのは、そう遠い未来ではなさそうだ。

インタビューを終えて

「人の役に立てることにチャレンジし続けたい」

蜂谷社長が話してくださったなかで、一番印象に残った言葉です。たったひとりで起業し、いまや社員数は110名超。すべての社員の採用面接に蜂谷社長自ら立ち会い、「人の役に立つ」というDNAを伝えることで、フェイスネットワークの軸がぶれることなく、急成長していることに驚かされました。

身体も心も大きい蜂谷社長。もし、不動産投資をお考えの方がいらっしゃったら、一度会ってみても損はないと思いますよ。

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