IKAジャパン株式会社 新田隆

Guest Profile

新田隆(にった・たかし)

業務内容●実験・研究用の試験機器、分析機器、製造用機器(撹拌機、粉砕機、カロリーメーター、      分散・乳化機、混練装置)の販売、修理、メンテナンスなど、 設立●1999年6月9日 資本金●1000万円 売上高●5億3913万円(2014年度) 社員数●12名(IKAジャパン単体) 所在地●大阪府東大阪市横沼3-5-8 電 話●06-6730-6781 URL●http://www.ika.com

特集ドイツ生まれの信頼を日本流サービスを融合 総合力のプラント提案を実現する

1.混ぜる技術は同じレシピの物性を変える

「混ぜ方次第で物性が変わる。日常生活でごく当たり前と思われていたことでも、それによって画期的に便利なものに変化することもある」

 そう語るのは、撹拌・ミキシング機器というニッチな世界ながら国内シェア20%をもつIKA ジャパン新田隆代表取締役だ。

 カラーコピーやカラープリンタのスピードが格段にアップしたのは、インクの成分やレシピはそのままで、混ぜ方の進化がもたらしたものだという。何度も貼り換えができ、肌にもべたつかない湿布薬、野菜にかける直前にわざわざ振らなくても油分とそのほかが分離しないドレッシング、料理屋さんのようにカラッと揚がるフライの冷凍食品など、だれもが知るものの中にも、″混ぜるマジック”による産物は少なくない。

 もちろん混ぜるマジックというときには、「ケーキ用の粉を混ぜる」「ハンバーグのタネを混ぜる」といった、日常のものは含まない。もっとより高度な世界だ。温める、冷やす、温度の管理、混ぜ方の強弱、混ぜる時間、成分の粉砕度合などを組み合わせることによって、さまざまな混ぜるマジックがあり、食品、医療、製薬、インク・塗料、電池・電極といった分野からの需要が多い。

 こうした混ぜる技術(=撹拌・ミキシング)の粋を集めた機器やシステムを、小は実験・研究室から大は量産可能なプラントまで、世界8拠点を通じて用途に応じ幅広く提供しているのが、1910年創業のIKAグループ(ドイツ本社)だ。

 同グループの日本法人であるIKA ジャパンが設立されたのは1999年。それまでは商社による機器の輸入販売頼みだったが、より日本市場にマッチした開発を行なうために立ち上げられた。

2.機能の追加やモデルチェンジはグローバル展開の強み

 ドイツ生まれの機械メーカーであることから、機器の性能に対する信頼性はもともと高いものがあった。しかし、事業用として海外製品を使う場合には、どうしても故障した際の部品の確保やサービスに不安がつきまとう。IKA ジャパンは、もしもの際のスペアパーツは国内に十分な在庫を持ち、日本国内での15年以上にわたるサポート経験と合わせて、修理やサービス面でも国内メーカーに劣らず質の高い対応が可能だ。現在、国内の稼働台数が10万台以上あるなかで、「本社対応が必要になる修理は年に2、3台あるかないか」(新田社長)という。

 グローバル展開というメリットも大きい。日本市場においては撹拌・ミキシング関連の機器の場合、1機種についての生産はおよそ200~400台、大ヒットという場合でも1000台にすぎない。それに対してIKAグループでは2万から3万台を平均的に生産する。それだけ1台あたりの生産コストも下がり、新しい機能の追加やモデルチェンジへの対応も早くできる。

 いま日本企業の研究室には海外からの留学生が多い。IKAグループのようなグローバル企業にとってはマニュアルの多言語対応は標準だが、国内企業ではそこまで手が回らないところもあり、外国語対応のマニュアル(とくにアジア系言語)が新規開拓のツールになることもある。

3.スペック、デザイン、総合力卓上機器から大型機まで

「市場で求められているのは、コストもさることながら、小型化、全自動、測定速度、新試料に対する対応。当社グループにはそれに応えるだけの開発力がある」(新田社長)

 商社からのニーズもある。シンプルな操作性、耐久性、デザイン性も重要なポイントになってくるという。たとえば、同社の最近の話題商品に世界最小の「カロリーメーター」があるが、新製品情報として新聞に掲載されたところ「一般の主婦の方から問い合わせがあった」という。もちろん家庭用(価格も用途も)ではないため、丁重にお断りをしたということだが、それだけ一般家庭にあってもおかしくないコンパクトさ、デザイン性だったということだ。

 小型化は修理対応にも変化をもたらした。

「当社製品の場合、宅配便でやり取りできるサイズのものが多い。お客様の現場に修理に出向くコストと時間を軽減でき、お客様に負担いただく修理やメンテナンスにかかる費用もカットできる」(同)

 また、卓上試験機から大型機まで一手に対応できるのも同社の大きな強み。

 国内メーカーにそれだけのところがないということもあるが、研究室用の試験機と、量産タイプの大型機のメーカーが違うという場合、せっかくの研究室での結果を大型機で再現するのに時間を要するケースが少なくない。ユーザーからするとそれだけ余分なコスト負担をするということになる。IKAグループのように、そうした心配がないという魅力は思いのほか大きい。

「今後、撹拌・ミキシング分野で成長が期待されているのがプラント型。一台の機器をカスタマイズする世界ではなく、複数の機器を組み合わせて、総合的に顧客のニーズや悩みに応えていく提案力が必要になる」(同)

 そのためには最先端の技術を提供できるのはもちろん、日本人ならではのきめ細かな対応と、さまざまな課題に応えるソリューション力がなければ難しいといえる。

 世界中から信頼されているIKAの機器、15年以上にわたる日本品質での顧客対応、100年以上のグループ歴史の中で培われた課題解決力。IKAジャパンには、いま必要とされるすべての要素が備わっている。

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