元気企業の原点を訪ねて ほんまのこと教えてください

HOST

Future One株式会社
代表取締役社長

櫻田 浩氏

ロジザード株式会社
代表取締役社長

金澤 茂則氏

GUEST

Guest Profile

金澤 茂則(かなざわ・しげのり)

大学卒業後、衣料品販売業界に従事した後、2001年にロジザードを設立。いち早く物流業務システムのクラウド化に取り組み、いまではクライアント企業500社以上を超える。現在は新サービス「ロジザードZERO」の海外普及を目指しアジア各地で日々奮闘中。 

業 種●物流システムのクラウドサービス
設 立●2001年7月16日
資本金●5682万円
売上高●5億7000万円
住 所●東京都中央区日本橋人形町3-3-6 人形町ファーストビル5階
電 話●03-5643-6228
URL●htt://www.logizard.co.jp

第7回物流業界ASPのパイオニアとして、ITで物流現場を楽しく、面白くしたい。

1.空前の売り手市場の時期にファッション専門店を目指したわけ

まず、生い立ちから教えてもらえませんか。どんな少年だったのか、非常に興味があるんですよ(笑)。

生まれ育ったのは、茨城県のひたちなか市というところなんですが、子供のときから、目立ちたがり屋でしたね。学校では、学級委員長とか、実行委員長とか、〝長〟のつく役ばかりやっていました。高校では生徒会長も務めました。

昔からリーダーシップを発揮されていた?

いえ、人から指図されるのが嫌いで、自分の好きなようにやりたかったからでしょう。高校ではバンドや生徒会の活動で忙しく、自宅にあまり帰らず、友達の家を泊まり歩くような生活でした。高校を卒業後も地元の大学に入って、音楽活動は続けていました。

大学卒業後、ファッション専門店のポイント(現アダストリアホールディングス)に就職されたのはどうしてですか。

大学ではイベントの企画を売り歩いたりしていました。ポイントはもともと茨城の会社で、僕らのスポンサーだったんですね。当時、20店舗に満たない会社でしたが、社長の福田三千男さん(現アダストリアホールディングス会長)が、「将来は1000店舗作る」と断言したんです。そんな夢みたいなことを真剣に語る経営者はいなかったので、妙に気になりまして。それが決め手でしょうか。

就職のときは、空前の売り手市場だった時期なんじゃないでしょうか?

自動車や不動産といった既存の産業は、先が何となく見通せる。それに比べて、ファッション専門店は未知の産業だが、それだけに伸びる可能性もある。一発当たれば大きい、というのもありましたね。

入社してみてどうでした?

はっきり言って「騙された!」と思いました(笑)。給料は安いし、ボーナスは給料1ヵ月分も出ない。友人がボーナスを100万円とか貰っているときにですよ。しかし、逆に燃えましたね。「いつか見返してやる。オレの選択が失敗じゃなかったと証明してみせる」と。それで、頑張れたんしょうね。ポイントでの仕事は、試行錯誤の連続でしたが、とても勉強になりました。

2.アウトレット事業を立ち上げ在庫管理のノウハウを身につける

何年勤められたんですか。

10年くらいですね。

そうすると、ポイントが株式を公開した頃に独立されたんですね。

そうです。もともと独立志向があったので、公開を機に持ち株を売って開業資金を作ったんです。でも、「失敗した! もうちょっと持っておけば……」と後悔していますよ(笑)。

なぜですか。

だって、そのときに比べて、ポイントの株はいまや何十倍にも値上がりしているんですから。

いやいや、金澤さんだって、会社を大きくすれば、資金が何十倍になって戻ってきますよ。

そうですね。負けられませんよね。会社をもっと成功させないと。

在庫管理システムのビジネスを始めたのはなぜですか。

ポイントを辞める前の3年間、在庫管理を担当したんです。ファッションの売れ残りなんて、商品価値がどのくらいあるのかわかりませんよね。しかし、株式の公開準備をしていたんで、外部監査のために在庫の評価基準を決めないといけない。そこで、社内でアウトレット事業を立ち上げたんです。アウトレットで売れれば、在庫の商品価値が客観的にわかるじゃないですか。しかも、在庫を処分すると、資金がスムーズに回収できて、キャッシュフローが積み上がっていくんです。

なるほど、それがきっかけだったんですね。

仕入れに失敗したから在庫が余ってしまうわけですが、それを見極めて換金すれば、流通業の経営はうまく回ることがわかったんです。倉庫にもよく足を運んでいたので、物流の仕組みもわかりましたし。ITが脚光を浴びていた頃で、ITを活用して、在庫管理のノウハウをビジネスで生かそうと考えたんです。

3.人の生産性アップで物流を効率化新たなビジネスモデルを作る

ASP(システムのレンタル)を始めたのは?

アパレル向けに在庫管理のコンサルティングをしていたとき、遠藤八郎さん(現ロジザード会長)に出会って、「ASPなら、小さな会社でも情報システムを低コストで導入できるよ」というので、意気投合しました。遠藤さんはITに詳しい。僕は営業先なら知っている。それなら一緒にやろうと、2001年にロジザードを設立しました。当初はなかなか売れなくて。でも、09年頃から成長が目覚しくなり、現在クライアントは約500社に増えました。

いまでは「クラウド」の概念も浸透しました。現在の経営目標を教えてください。

創業するとき、三つの方針を決めました。一つ目は誰もやらないことをやる、ASPのパイオニアになるということ。二つ目はASPを世界に広めるということ。三つ目は物流業界のイメージアップです。

三つ目はどういうことですか。

物流業界って、人気がないじゃないですか。でも、それは現場の仕事が面白くないからだと思うんです。それでITを使って面白くできないかなと。若い人はゲームが好きだから、たとえば、出荷検品作業をゲーム方式にして、早く終わった人に賞品をあげる。そうしたら、人の生産性も自然に上がるのではないかと妄想しています(笑)。

物流効率化というと、自動化に目が行くんですが。

確かに、物流効率化の二本柱は自動化と人の生産性の向上です。ところが、日本の場合、物流が多品種少量化して、スケールメリットを追求する設備投資はしづらくなっているんです。それで、人の生産性に注目しているわけです。

面白い。新しいビジネスモデルが作れそうですね。最後に笑うのは金澤さんでしょう。これからもご活躍を期待しています。

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