株式会社SnSnap 西垣 雄太

Guest Profile

西垣 雄太(にしがき・ゆうた)

株式会社SnSnap 代表取締役CEO 事業内容:O2Oマーケティングサービス、デジタルサイネージ、広告事業、サイト開発 所在地 :東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビル3階 303号 設立  :2015年5月 URL   :http://snsnap.co.jp/ 1989年生まれ。大学時代に米国留学し、現地企業でインターンを経験した後、アップルに入社。その後マクロミルで事業戦略、スタートアップ企業にて事業立ち上げを担当する。2015年5月株式会社SnSnapを設立。同年7月に「#SnSnap」をリリースした。

特集デジタル活用のマーケティングでリアル体験の感動を拡散する

1.一人ひとりの体験をSNSを通じて共有する時代

いまや、一人ひとりがスマートフォンを持ち歩き、目の前の気になること、感激したこと、誰かに知らせたいことがあると、その場でスマホからどんどん情報発信をするSNS時代に突入している。

その時代の波の最先端を走り続け、成長拡大をしている新しい会社が注目を集めている。

企業、地方自治体、スポーツ事業団体などを対象に、SNSを活用したマーケティング・プロモーション・ブランディング支援を主要事業としているベンチャー企業、SnSnapである。従来のマスメディアによるプロモーションから、SNSを活用したプロモーションへ。企業の関心がシフトし、SNSマーケティングに注力する流れになってきた。その拡大の一翼を担っているのが、西垣雄太が代表取締役を務める同社だ。

最近では、SNSで写真を共有することが当たり前になっている。
いや、写真があるからこそ、SNSで共有されるといったほうが正しいかもしれない。そこに同社が目をつけた。
「デジタル社会だからこそ、その場でモノを感じられるアナログの体験に付加価値があり、その組み合わせからフォトプリントサービスを開発しました。」(西垣氏)

2.企業も地方自治体もSNSの拡散力に注目

同社が展開するSNSフォトプリントサービス「#SnSnap」は、イベント会場等、その場でSNSに投稿した写真をカードやステッカーなどにプリントできるサービスだ。スマホで撮影した写真を、指定の#(ハッシュタグ)を付けてSNSに投稿するだけで、オリジナルの特性カードにプリントして持ち帰ることが出来る。10代から20代の女性を中心に絶大なる支持を得ている。

なぜ、人気なのか。近年は、個人が情報を発信する機会が増えており、イベントに参加して体験したことをSNS上の友人たちとシェアして楽しむようになっている。
ある一人の体験がSNS(facebook、twitter、instagramなど)を通じて、100人、1000人、そして数万人へと拡散されていく。その広がりのスピードたるや従来のメディアでは実感できなかったことだ。企業にも、SNSを活用したマーケティング手法の費用対効果は従来手法に比べて圧倒的に高いという考え方が浸透しつつある。

とくにアパレル、化粧品などの新ブランドの普及には、SNSによる広告戦略が効果をあげている。これらの分野は、「いまの流行を友人とシェアしたい」という意識が強く働き、顧客の投稿率が高いからだ。たとえば1万人が参加するイベントがあれば、SNSを通じてあっという間に100万人以上の人達に伝えることができるのだ。

同社が展開するマーケティングソリューションには、「#SnSnap」のほか、「#SnSnapWALL(デジタルサイネージ)」、「#REALAD(ターゲティング広告)」、「オウンドメディア『COMPASS』」等がある。「#SnSnap」は企業の広告戦略で活用されるほか、青森県十和田市をはじめとした自治体、札幌の雪祭り、インバウンドのイベントなど、幅広く利用されている。また、最近では独自に開発した3D動画を生成するマルチカメラサービス「#SwingSnap」もリリースした。

3.外に飛び出し世の中を変えるベンチャー精神旺盛の経営者

「さまざまなものがデジタルシフトする中で、リアルでしか得られない特別な体験があると思います。我々はイベントに参加することで得られたリアルな体験(アナログ)とデジタル(SNS)をつないだ新しいビジネスモデルを展開しています。そして我々の強みは立体的なマーケティング戦略を提供できることです。実際にイベントに参加した人やそのフォローワー、さらに類似ユーザーへ広告を配信できるターゲティング広告の需要も今後は増えると思います」

同社のサービスは海外のイベントにも活用され始めている。これまでのところ、日本企業が海外市場で新商品を普及されるために「#SnSnap」を利用するケースが多いが、海外企業からの問い合わせも増えているという。

同社の事業展開の特徴は、大半が口コミや紹介で仕事が成立しているという点にある。その反響のスピードは日に日に早まり、それにともない社員も急速に増やさざるをえない状況だ。「マーケティングに興味を持つ若い人材と一緒に仕事を展開していきたい」というのが西垣の思い。SNSを使い慣れている若い世代の感覚を活かして、新しいサービスを生み出していきたいということだ。大学生はもちろん、高校生からの長期インターンやアルバイトの問い合わせも徐々に増えているという。
西垣は大学在学中からベンチャー精神が旺盛だった。

「Go out and change the word (外に飛び出して世の中を変える)という言葉が大好きでした。日本のApple storeで働き、米国のApple本社でも短期間だが働いた。その経験は非常に役に立っています。日頃から、生活の中で不便なことや疑問に対して、どうすればよいかを考えてばかりいます。自分で言うのも変ですが、アイデアが常に絶えない」と西垣は話す。

SnSnapが展開するビジネスは、現代が生んだ新商売だ。SNSを通じた個人起点の情報から、新たなブーム、流行、トレンドが次々と生まれていく時代を象徴する企業として、同社から目が離せない。

TO PAGE TOP