株式会社コーラル・パシフィック 吉田 裕子

Guest Profile

吉田 裕子(よしだ・ゆうこ)

株式会社コーラル・パシフィック 代表取締役CEO 事業内容:ハワイ不動産レンタル手配業、輸入雑貨販売 所在地 :東京都中央区築地2-10-4 築地ミカサビル2階 電話番号:03-6226-2360 URL   :http://www.coral-pacific.com/

特集ハワイの大邸宅で「バケーションレント」を提案 経営者層のリピートニーズをつかむ

1.個人所有の邸宅でバケーションを楽しむ

そこはまるで映画のワンシーンのように豪華で非日常的な空間だ。目の前には抜けるような青空とプライベートビーチが広がり、開放感のあるリビングや綠あふれるプールガーデン、豪華なベッドルームやバスルームが何室も備わったハワイの大邸宅。この特別な空間での宿泊サービスを提供しているのが、ハワイ旅行専門のコーラル・パシフィックだ。

「バケーションレント」とも呼ばれ、オーナーが主に投資目的で、リゾート地に所有している邸宅を宿泊施設として貸し出すサービスだ。「欧米では一般的ですが、日本では、こうした邸宅に泊まれるサービスがあることをご存じない方がまだまだいらっしゃいます。当社が取り扱う邸宅も9割以上がアメリカ人オーナー。ご案内するのは、国内の旅行サイトには殆ど乗っていないハイクラスのものばかりです」

こう話すのは、同社代表取締役の吉田裕子さんだ。自らオーナーやハワイの管理会社に出向き、交渉を重ねて、邸宅の貸し出し許可を得て、日本人の富裕層向けに提供している。

通常価格で一泊3000~4000ドル、ハイシーズンには一泊6000~8000ドルになる邸宅もある。
「一度利用されるとその素晴らしい環境を気に入ってくださり、バカンスシーズンには毎年、ご家族で利用されるお客様も少なくありません。ハワイの高級ホテルには一通り滞在されたお客様がさらにその先の体験を求めて、当社のサービスを利用されています。

2.お客様のチェックイン時には現地スタッフとお出迎え

オアフ島の高級住宅街カハラを始めとし、人気のマウイ島や手つかずの大自然が残るカウアイ島に建てられた邸宅は、企業経営者のプライベートでの利用が多い。日本で暮らす親と、留学や駐在などにより国外で暮らす子どもたちが”中間地点”であるハワイで合流し、バカンスを楽しむのだという。

「ご家族皆さんで利用されたお客様から帰国後、ご丁寧に『ありがとう。素晴らしかった。ハワイの風といえの静けさに、日本での疲れを癒やすことができました。またお願いします』との言葉をいただいたときは、本当に嬉しかったですね。大邸宅を利用されるお客様がチェックインされる時には、私もハワイまで行き、現地スタッフと一緒にお迎えしています」

旅行業の真髄は人のために力を尽くすこと。顧客の求める場を用意し、他では味わえない寛ぎを楽しんでもらうことが、至福の喜びだという。

邸宅に泊まるサービスをリピート利用し、同じような物件の購入を希望する顧客もいる。
「当社に『物件を探してほしい』とご相談くださることも。そんなときは出来る限りご協力します。決して大きな会社ではありませんが、こうしたお客様からの信頼が今、何よりの財産になっています」

3.言葉の壁乗り越えオーナーとの信頼を築く

同社の事業は、主力の邸宅での宿泊サービスのほか、コンドミニアムでの宿泊、邸宅ウエディング、ゴルフコースの手配がある。

コンドミニアムでの宿泊の場合、最近の傾向としては、親子留学を目的とした長期滞在が増えている。
「せっかく留学したのに日本人ばかりの環境」を避けるために、日本人が少ない立地に建つ同社のコンドミニアムを選択するのだという。

邸宅ウエディングは、日本人同士の結婚はもとより、国際結婚のカップルにも選ばれている。
「先日は、ヒューストン在住のアメリカ人男性と日本人女性のカップルのご相談を受けました。それぞれのご親戚は、アメリカ本土と日本からお越しになりますので、中間地点であるハワイで式を上げたいとのご要望でした」

地理的な条件と、得がたい経験ができる宿泊施設や自然環境の強みを最大限に活かして、”ラグジュアリーなハワイライフ”を提供している。

邸宅オーナーとの信頼関係は吉田さんが自ら率先して動くことで一つ一つ築いてきた。
「通常、オーナーが邸宅を貸し出すのは宿泊期間だけです。スポット利用の場合、繁忙期にはアメリカ人旅行客との競争になるのですが、当社が日本からコンスタントに送客することで、最近、ようやく年単位で貸し出してもらえるようになってきました。私は、ビジネスにおいて必要であればどこへでも何度でも行きますし、相手がだれであっても、言葉の壁が合っても気にせずに交渉します。それでもダメであればすぐに切り替えてまた行動するのみ。後ろは振り返りません」

次なる展開は「日本人の高齢者がともに暮らせるシェアハウスの運営」と口にする。
「ハワイで高齢者施設の運営に乗り出した大手企業が、採算が取れずに撤退したという話を耳にすると、まだまだチャンスがあるな、と。私自身がハワイで老後を贈りたいと考えていることもあり、非常に興味があります」

良くする顧客がいるのであれば、それに応えるのが「私の信条」と熱く語る吉田さんのエネルギーは尽きることを知らない。

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