アイ・エイチ・ジェイ株式会社 高岡 和也

Guest Profile

高岡 和也(たかおか・かずや)

アイ・エイチ・ジェイ株式会社 代表取締役副社長 事業内容:OA機器販売、法人用携帯電話販売、固定回線販売、携帯電話ショップ運営、HP制作・保守サポート、コールセンター事業 所在地 :鹿児島県鹿児島市鴨池新町12-12 第2岩崎ビル3階 設立  :2007年12月 URL   :http://ih-j.jp/

特集「かゆいところに手が届く」 情報通信機器の 課題解決で地域に貢献

1.3年以内に年商100億円 九州ナンバーワンへ

携帯電話やOA機器を扱う業界は、国内市場の飽和状態が続く一方、技術革新をめぐる熾烈なグローバル競争が展開されている。同業界で生き残りをかけて苦戦する企業が多数見受けられるなか、2007年の設立以来、業績を伸ばし躍進してきたのが、アイ・エイチ・ジェイ。創業1期目の年商4億円が、10年間でおよそ10倍に膨らんだ。代表取締役の高岡和也は、次の10年、つまり創成期を経ての第2ステージにおける最初の目標を明確に打ち出す。

「創業2年目に本拠地である鹿児島を制し、さらに熊本へ進出して南九州エリアでもナンバーワンを達成してきた。次は、3年以内に年商100億円を達成しての九州ナン
バーワンを、節目となる目標に据えています」
 
同社の主力事業は、店舗を構えての携帯電話販売事業と、高機能複合機をはじめとする情報通信分野のOA機器販売事業の二本柱。急速に高度化する情報通信機器のテクノロジーを使いこなせず、変化に取り残される事例が企業にも個人においても随所で見受けられる。同社はそこにビジネスチャンスを見出した。
 
例えば、スマートフォンとタブレット端末。あらゆる生活シーンで使われるようになったものの、料金プランと機能の複雑化で各機器のメリットを十分に享受できている人は多いとは言えない。そこで、扱いに
不慣れなユーザーや店頭まで足を運べないユーザーに対しても最先端サービスや料金プランをわかりやす
く説明・提案するサービスを開始した。

OA機器販売においては、クラウド上のデータ管理サービス、ビジネスフォンやPCサーバなど複数のセキュリティ機能を統合したUTM(統合脅威管理)の導入支援、さらにはLED照明、業務用エアコン、文房具、ウォーターサーバーといったオフィス周りの必需品も提供する。コールセンター事業により通信回線のコスト削減の提案まで可能になるなど、地域の顧客企業の「かゆいところに手が届く」サービスの提供に力を注いでおり、個人と企業へ向けたこれらの取り組みが同社の発展の大きな要因となっている。

2.顧客の課題を汲み取る ヒューマンスキルを重視

躍進を続けるアイ・エイチ・ジェイにとって、創業以来、一貫して変わらないのが「人財こそが最大の財産であり武器である」という考え方。商品知識の豊富さだけだ優柔な人財の用件とは限らない。むしろそれより重要なのは、顧客に真摯に向き合い課題や要望を的確に汲み取ることのできるヒューマンスキルだと言う。「そういった意味では当社は、一人間として社会人として成長し、生きていくのに不可欠な能力を手に入れ、磨ける場であると考えています」

そう語る高岡が「人材は人財」の考えに自らもたどり着いたのは6年前。法人事業本部長から代表取締役に就任したことがきっかけだ。それまでは自身のことだけを考えていればよかった。ところが会社全体の経営を任されると、自分が目をそらしていたものの重大さに気づいたのだという。

「経営方針発表会を定期化するのと並行して、各事業拠点へと赴き現場を見て回りました。すると、実にヒューマンスキルの高い人材が予想以上にいて、現場を引っ張っていたんですね。こういう人たちの能力を使い潰してはいけないと思いました。一人に負担がかかりすぎないようローテーションを見直し、業務の共有化を図る仕組みを構築しました」

3.〝集団成功主義〞を標榜し ALL -WINの関係を構築

アイ・エイチ・ジェイには、人材育成のための各種研修制度が整備されている。日進月歩する商品に関する知識をアップデートできるよう、メーカーが実施する外部研修へも社員を積極的に派遣。月一回開催される事業部ごとの決起会や、半期ごとの成績優秀者表彰式で、モチベーションの向上・維持を図っている。「社内研修による能力育成は基本で、外部研修も活用しますが、マネジメント能力に関しては、企業なり事業部なりの特性を考慮しないと、うまく開発できません。やはり上に立つ者が自ら行動で示してビジョンを共有する必要がある。いまは、私が全事業所を定期的に巡回してスタッフ一人ひとりと密にコミュニケーションをとり、仕事の課題からご家族に関する悩みまで彼らの話にしっかり耳を傾けて、人材価値を引き出す方法を実践しています」
 
部下との間の壁を取り払う意味で、高岡は自身の執務室をあえて設けない。アルバイトを含めて全スタッフと一対一で誠実に向き合う施策は、現在の同社の規模感だからできる強みと言えるだろう。
 
人材を最大の資本とするアイ・エイチ・ジェイは、企業理念として「集団成功主義」を掲げている。企業に関わる全てのステークホルダーを幸せにするという考え方。従業員とその家族、顧客、取引先、株主、そして地域の利益を考えることが、企業と社会全体の継続的発展につながる。
 
入社5年で社員を経営幹部に育てられるだけの教育体制は、「会社に守られたい」人間にとっては向かな
いかもしれない。が、その反面、確実な手応えとともに自らをいち早く成長させたい人間には理想的な好環境となる。拠点と人員の拡充、事業の細分化・専門特化による市場のさらなる開拓へ向けて、同社はいま、次の大きな一歩を踏み出したところだ。

TO PAGE TOP